ビスクドールの中で特に人気のある人形のひとつに、ジュモー社で作られていたトリステと呼ばれている人形があります。
ジュモー社自体がビスクドールの花形なので、ジュモードールはどの種類でも、国内外問わず一定数のファンがいるのですが、トリステのそこはかとなく寂しげだったり憂いを帯びた優しい表情や控えめな微笑みに東洋的な美を見出すからなのか、特に日本での需要が高いようです。
もちろん、アイカットやメイクによって人形の表情は大きく変わるので、トリステはみんな寂しげというわけではありません。天真爛漫、能天気に明るく朗らかなお顔もあれば、深遠な雰囲気を醸しだす東洋的なお顔、純真無垢で天使のようなお顔、まるで妹のように守ってあげたくなる少し不安げな人待ち顔など、どの子もそれぞれに個性派で、甲乙をつけがたい、愛すべきトリステたちです。
トリステはロングフェイスと呼び表されることがよくあります。
これはトリステが他の人形と比較して面長だからというわけではなく、英語の慣用表現のひとつに【ロングフェイス:浮かない顔】というものがあるそうです。(ちなみにトリステは【悲しみ】という意)
そもそもトリステはテートジュモーのようなスタンプがなく、サイズナンバーのみが記載されているので、どちらかが間違いだとか、それぞれ別のお人形を指しているというわけではありません。
ジュモードールは人形師であるエミール・ジュモーの愛嬢であったり、はたまた当時有名だった人物をモデルにした肖像人形であるとよく耳にします。
一説によると、トリステのモデルは16世紀末のフランス国王 アンリ4世の幼少期と言われています。
ビスクドールの原型(顔型)は工房で働く人形師が作っているのですが、エミール・ジュモーは今までにない、そしてこれからの人形にもないユニークな容貌を求めて、当時のヨーロッパで人気のある彫刻家のひとり、キャリエ・ベルーズに依頼をしたんだそうです。男の子にも女の子にも見える中性的な顔立ちというオーダーを受けたキャリエ・ベルーズはアンリ4世をモデルにすることを考えつき、ベルサイユ宮殿の鏡の間に飾られた彼の国王のポートレートを基にトリステが生まれたとのことです。
No.01
とっても可愛らしいブロンドヘアーに穏やかそうなブラウンの瞳をもち、リボンとロココテープで飾られたベベタビトらしいデザインのドレスを身にまとっています。
ミレットサイズと小ぶりながら気品のある顔立ちをした薔薇のお嬢様です。
お迎え頂きました。
No.02
グリーンウェアの段階で造形に手を加えたベベタビト流のトリステです。
熊本で開催した第2回目の個展の際、栞の表紙を務めました。とっても可愛らしく、限りなく優しい表情をしています。
お迎え頂きました。
No.03
澄み渡る空を閉じ込めたような瞳を持つ妖精のような人形です。
特に愛らしい口元やあかく染まった健康的な頬など、純真さを引き出しているように見えます。
275,000円(税込)
No.04
思慮深い瞳でこちらを見つめる美しい少女です。
伏し目がちのときはトリステらしいどこかさみし気な表情を浮かべますが、お顔をあげた途端、ぱっと花開くような微笑みを見せてくれます。
308,000円(税込)
No.05
あかるく朗らかでおおらかな雰囲気ですが、ふとした時に深く考え込むような表情をするお人形です。
このトリステは特に見上げたり、見下ろしたときに様々な表情を見せてくれます。
264,000円(税込)
No.06
どこまでも優しい、べべタビトテイストのジュモー・トリステです。
オリジナルのトリステとは雰囲気が違うかもしれませんが、かぎりなく穏やかで、まるで後光がさしているように慈愛に満ちた美しい子です。
264,000円(税込)
それぞれのお人形は税込み価格表示です。
また発送はゆうパック着払いとなります。